帯広~然別峡~上富良野 曇りのち晴れ 315km 日の出公園キャンプ場
さて、5日目の朝。旅もあっという間に後半戦。
どっちに進もうか迷う。いっそ襟裳岬まで南下しようかと思ったが、カニの家のライダーたちからはあまりお勧めされず。確かにこの天候では霧がひどいかもしれない。
襟裳岬といえば森進一。森進一は襟裳の春には何も無いと唄ったが、少なくとも岬と海はあるだろう。それに今は夏だ。そもそも「何も無い」のは襟裳なのか、春なのか。
次第にどっちでも良くなってきて、襟裳岬はやめる。やはり昨日諦めた、然別峡の鹿の湯に入ることにしよう。それから富良野へ向かってみよう。
午前中はだいたいどこもガスっていてどんよりと空は暗く、そして寒い。インナーダウンを着ててもしんと冷えてくる。これはむしろ温泉日和。
北上しかけたが、近くに「幸福駅」があったことを思い出して戻る。せっかくだから見ていく。
偶然にもカニの家で一緒だったZZRのお父さんと再会。
ひととおり見て、では良い旅をと言って別れる。
然別峡野営場までは道道1088の狭い舗装路を行き、その後1.4キロの砂利ダートを進む。フラットなのでハーレーでも特に問題なし。天気も次第に回復。
キャンプ場前にバイクを停め、管理棟へ入浴の挨拶をしに行くけどパトロール中にて不在。
入浴のお気持ち箱に100円入れて(キャンプ1泊250円なのでこのくらいかと)キャンプ場最奥にある鹿の湯へ。
このキャンプ場、綺麗に整備されてるが、アブやブヨのやる気がハンパない。いくつか張ってあるテントにも、ブンブンと群衆がまとわりついている。
サイトを抜けてユウヤンベツ川への階段を降りる。
湯船以外は簡素な小屋のみ。小屋も台風の被害にあったようで、ビニールシートで補修されてる。貸し切りだったのでさっさと真っ裸になって、ブヨの攻撃をかわしながら素早く入浴。
ちょうど良い温度で最高に気持ち良い。泉質も良く肌はツルツルに。ポコポコと底からは源泉が湧き、すぐ脇には渓流という大自然。オレは今ヒグマだ、ガオー!たまらん。
20分程つかって出る。ブヨ攻撃をかわしながら変な動きで拭くのももどかしく服着ていくが、肩と腰2ヶ所に被弾。ポイズンリムーバーする。そのおかげか酷くはならず。
鹿の湯をあとにして、富良野方面へ。
あちこち川を偵察しながら走る。良さそうな渓流もあるけど、どうしてもリアルプーさんの出現に怯え竿出せず。良い渓相なだけにマジで出そうな所ばっかり。更に言えば、〇月〇日ヒグマ目撃情報とか看板があって3日前じゃん!とか。こえーこえー。
大規模な復旧作業中の川も目にした。釣り人を見たのは3人、みなさんフライマンだった。北海道での渓流釣りは今後の宿題だ。
「道の駅しかおい」でおやつにプチトマト。
今日は日の出公園キャンプ場(500円)へ。ここは2014年にも張ってるので他の場所が良いんだけど「吹上の湯」に行きたいので再訪。今日は温泉をハシゴする。
スーパーで買い出ししてからキャンプ場へ。
沖縄ナンバーのセロー225。やるなぁ。
さくっとテント張って16km先の湯を目指す。「北の国から」で宮沢りえが入った湯としても有名。
吹上の湯、上段源泉の湯船はめちゃくちゃ熱い。羅臼の熊の湯もかなり熱いと言われるけど、僕はどうにか入れる。それ以上の熱さで腰まで入ったけど、肩まではいけなかった。足がビリビリと痺れる熱さ。50度以上あるんじゃないかしら。軽い火傷。下の段の水でうめた湯船は若干ぬるめ。
のんびりと堪能してキャンプ場に戻る。
宴会開始。野菜とシメサバの前菜、メインは豚のサガリを焼く。旨し。
ここはファミキャンも多いけれど、子供の笑い声も耳に心地よくて、なんだかとても落ち着くキャンプ場。バイクの乗り入れはできないけど、リアカーがあるので問題なし。なにより僕は、ゴミが捨てられるのがとてもありがたい。指定のゴミ袋がないのも嬉しい。きちんと分別さえすれば良いのだ。
ゴミ持ち帰りのキャンプ場も結構あるけど、バイクだとカラビナに引っ掛けて、荷物にブラブラさせながら走ったりする。仕方がないんだけど、僕はあれがあまり好きではない。
一週間もゴミを抱えて走るわけにもいかず、結局どこかで処分するのも気がひける。その点日の出公園キャンプ場は大変助かるのである。
心地良く酔って、少し食べ過ぎて、今宵も更ける。
ただ走って食べて、飲んで寝るという毎日が、なぜにこうまで楽しいんだろうか。終わりが近づいてくる少しの寂しさ。
駐車場の TT-R もイイですねww
なんだか終わりが近づくのが、読んでるだけで行った気になれてる私まで、寂しくなりますw
okuちゃん
コメントありがとうございます。
TT-Rは良い旅バイクみたいで、ベテランさんとかあっち側行っちゃってる旅人とか(笑)よく乗ってますよね。なんかボロボロのTT見るだけで、む、できる。と思ってしまう。
旅が終わるのは寂しいんですが、同時に日常の良さやありがたみを感じる自分もいます。そこがまた、面白い。旅は良いよね。