シルバー・レイク 〜 ロサンゼルス国際空港 〜 成田国際空港

快適すぎる寝床から6時起床。
クリスさんとユキさんも起きていて、バルコニーで優雅にモーニングコーヒーと一服（僕らは吸いません）。帰りの飛行機は11時の便、なら朝食に行こうとクリスさんの車に4人乗って、近所のAstro Family Restaurantへ。

雰囲気の良いアメリカンダイナー。分厚いソファがいかにもそれっぽくて。
若干とうが立ったウエイトレスも、映画の世界からそのまま出てきたようなご婦人。なんだかメニューがありすぎて、迷いながらもままよと選んだブレックファーストはたっぷりのボリュームだった。

パンケーキにベーコン、ソーセージ、卵にベイクドポテト。
うーん、クリスさんも奥様も結構控えめで、ユキさんに至ってはフルーツボウルというヘルシーさ。僕が一番アメリカンじゃん。味はもちろん美味しい。

奥様はフレンチトースト。

仕事前のふたりに、セドナの写真を見せて僕らの旅をアレコレ報告したり、バイクについて話したり、パンケーキを頬張ったりする楽しい時間。

クリスさんは今バイクを買おうか検討中。ユキさんの愛車はカリカリにチューンしたFXR。なんつー男前。ユキさん、今1台買うなら族車だそうです（笑）。アメリカではジャパニーズZOKUSHAがキテるそうです。ロケットカウルに3段シートのCBXとか。まじかー。

徐々に終わりが近づいてくる。
お支払いはクリスさんがさりげなくしてくれて、全てご馳走になってしまった。思えば、たくさんの人に親切にされた旅だった。僕もどこかで、この親切を誰かに返したい。

やっぱり食べきれず、残った分は箱を貰って持ち帰り。持ち帰り用の箱をもらうことは日常的にあるらしく、クリスさんが伝えるとすんなり出てきた。残りは帰りの機内で全部食べて、一切無駄にはしなかった。

▽

さて、楽しかった旅もそろそろ終焉を迎えます。
ふたりに別れのハグをして、ロサンゼルス国際空港までの道を急ぎます。

8日間を共にしたFocusともここでお別れ。ちょっとセンチメンタル。

行きより増えた荷物を機内預けにして、出国手続きをし、定刻通りに飛行機は日本に向けて飛び立った。思えば遠くへ来たもんだ。また来るぜアメリカ。めちゃくちゃ良い国アメリカ。大好きだぜ！

▽

10時間後。

成田に着いて、入国手続きをしたあと男性職員が近づいてきて、別室に連れていかれる我々。

 

「すいませんねえ、麻薬犬が興味を示したもんで」
「はあ、え？」
「ロスからですか。アメリカではどんな」
「えーと、キャンプしながらフラフラしてました」
「ほお、キャンプですか・・・（興味）」
「え、ええ・・・（ドギマギ）」
「そのー、なんて言うか、マリファナとか？麻薬とか？吸ってませんよねえ？」
「いやいやいやいや、吸ってないです」
「ですよねえ。キャンプでしたっけ。そういうの吸ってる場所とかでは」
「いやいやいやいや、ないですないです！」
「ですよねえ。えーと、お身体とお荷物を確認させていただいても？」

それから僕たちはボディチェックを受け、テントもシュラフも荷物も全て広げ、身の潔白を証明したのであった。

「お手間取らせてすみませんでした」
「いえ、大丈夫です。ご苦労様です」
「出口までお送りしますね」

麻薬犬が僕らの何に反応したのかは知らない。
カバンの中には友人への土産で買ったビーフジャーキーが入っていたのだが、なぜかこれは見過ごされた（もしくはお咎めなし？）。現在、肉類の持ち込みは禁止されているようだ。