ゼッケンも届いていよいよ明後日のスタートとなった。実はあまり実感がわいてない。明日いちにち、準備をしながらスイッチのオンオフを切り替える。休みを取ったのだ。ありがとうございます。

基本的に場当たりのツーリングが多いのだが（場当たり食堂なんてカテゴリを設けるくらいに）、今回のSSTRは計画を練った。一日楽しく走れれば、完走にはこだわらないとさえ当初は思っていたが、それでは本当にただのツーリングになってしまう。それに、完走を逃しても楽しかったと言い切れるのか自信がなかった。ラリーである以上、やはり目指すべきは完走だ。僕はルートを考えながら、タイムテーブルを埋めていった。

できあがったプランを見ると、ゴールまでの余裕が25分しかない。えらいことになったなと思った。

予期せぬ事態やゴール前の混雑などあれば、25分など消し飛んでしまう。何か見落としがあると思いたい。あるいは、僕がのんびりしすぎなのだろうか。カブで完走する人や、狼煙まで到達する人がにわかに信じられない。

決めたルートはおそらく、東京からスタートする最もオーソドックスな選択だと思う。ほとんど最短距離と言っていい。距離はざっと490km。ほぼ東京～大阪間と同等だ。松本までの中央道で、どれだけ詰められるかがポイントになりそうだ。白川郷到着の時間如何では、東海北陸自動車道という保険を使う。アルペンルートはのんびり行きたい。

白骨温泉で白濁した湯を堪能し、飛騨牛に舌鼓を打ち、白川郷ではその情景に心をふるわせ、コスモアイル羽咋で宇宙の神秘に触れる。僕のSSTRは、そんな寄り道ばかりの旅になると想像していたが、遊んでる余裕は無さそうだ。昼寝をしてる暇もない。それがラリーだと言われれば返す言葉もないのだが。支枝は茂らせておいて、あくまで完走を目標に余計な枝葉を払い落としていく作戦にしようと思う。バイクはハーレーで行くことに決めた。