おっちゃん学生

新規部署に異動して20日余りが過ぎる。
暗中模索の日々であるが、そんな状況をけっこう楽しんでもいる。2人でスタートしたこのチームのボスは、もともと気の合う先輩であり、スキンヘッドで眼鏡にヒゲなんていう、街で見たらちょっと距離をおきたい風体だけど、実際は腰の低すぎる優しい人。なので、人間関係も今のところ良好である。酒を酌み交わしながら、今後事業をどう展開するか、あれこれ話していることも楽しい。

なんといっても最大の変化は、今週から学生になった。この歳になってまた学校に通うことになるなんて、人生なにがあるかわからない。大人になってから「あの時しっかり勉強しとくんだった」と学生時代をいくらかの後悔とともに振り返るものだが、本当にやり直す日がくるとは思ってもみなかった。

新規部署というぐらいだから、これまでなかった専門知識や最低限のスキルを、まずは身につけなくてはいけない。それで、手っ取り早くスクールに通うことにした。そのための資金も、時間も、会社が都合してくれる。
学校を探していくつか見学に行き、会社に申し出て、60万円ほどの学費と3ヶ月という学生期間を僕に投資してくれた。ありがたいことだと思う。しかし、これが意味するところは大きい。

すでに何回か授業を受けたけど、やはり生徒は20代~30代が多く、予想通り僕が最年長だった。おそらく先生の方が歳が近い。一番若い生徒とはふた回りも違う。だからといって特に何もないけど。45歳なんてまだまだひよっ子だし、もちろん20代の頃に比べれば暗記力も記憶力も落ちるけど、気力だって体力だって充分にある。それに、歳をとったことで得た術もある。

・これまでの人脈を生かした情報収集力
・学べることへの謙虚さ
・他人の目を気にしすぎない図太さ
・大怪我をしない失敗の仕方
・本物を見分けようとする嗅覚

 

若い頃にはできなかった工夫も、多少はできるかもしれない。
修行はまだ始まったばかり。頭の錆びついた重い滑車に油をさして、ガンガン回していかなければ。

 

あー、ツライ(笑)
なんだか海でも見て惚けたい気分。走り、行きたいなあ。

IMG_8144_2

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。