今年のゴールデンウィークは驚異の10連休。当然、どこへ行くか考えた。
真っ先に思い浮かんだのは東北だったのだが、連休中は雪予報も出るほど天気が芳しくなかった。テント泊しながら本州最北端を鼻息荒く目指そうとした僕の気持ちもだだ下がり。

仕方なく東北は諦めて、奥様の実家がある関西方面に向かうことにする。連休前半から中盤までは天気が崩れそうだったので、避難できる場所があるというのは心強い。
その後天気の回復を待って四国に渡ろう。そうだ、岡山県に以前から気になっていたピッツェリアがある。こんなタイミングでもないとなかなか行く機会がない。そこにも寄ろう。

そう決めてダメもとで宿を探してみたら、いくつか予約できる日があった。天気や走行距離を考えて2日分の宿をおさえ、6泊7日のツーリングとした。

当日の朝もシトシトと雨。雨雲レーダーを見るとこのあと回復するようなので、上がるのを待ってから出発する。

6時45分雨が止む。さあ、行くか。

寒くなると思ってかなり防寒して走り出す。用賀まで下道を走り、東名高速に乗る。

海老名SAで、nmindさんご推薦「鶏とネギの朝ラーメン」。うまい！

どうにか持ちこたえていた空模様も足柄でザーッと降ってきて、PAに逃げてカッパを着る。カッパってあったけー。

その後も降ったり止んだりパッとしない天気が続くも、トンネル3つ4つ抜けたらどピーカン！テンション爆上げして走りながら歌いまくる。奇声上げる。

同志たちもカッパ脱ぐ。

家から持参した玉英堂の玉饅でいっぷく。

雨は止んで晴天だけど、風が台風並みに強い。重たいハーレーでも振られるくらいだから、セローだったら空も飛べるはず。この日はずっと強風が続いた。

東名から新東名を抜け13時15分、豊川IC下車。
到着が思ったより早くどうしよう。高速オンリーなら500kmくらい設定しても大丈夫そうだな。

下道をタラタラ走っていると「豊川稲荷」の文字。それだー。すぐ行く。時間はある。

駐車場にバイクを停めて、てくてく歩く。ええ天気やー。

着いた。

一礼して

旅の無事を願う。

奥様のatma studioの繁盛を祈願して福銭。

お邪魔しました。

稲荷寿しにむちゃむちゃ惹かれるものの、ちょっと我慢して

海近いし回転寿司へ。武蔵丸。

うまい。

まだ少し早かったので、渥美半島南端の表浜街道（R42）に遠回りして海岸線を走るも、海は望めず。

強風の中、本日の宿到着。

魚と貝のうまい店「お食事・旅館 玉川」。創業大正七年。
シブい、しぶすぎる。こういうところが良かった。

駐車場にバイク停めて

人懐っこい女将さんに通された部屋は「福寿草」。引き戸を開けると、

これだーたまらん。

速攻で風呂へ。

風呂だけはリフォームしてあって、場違いなほど綺麗で最新の設備。古くてもいいよー。風呂では3人組のおっさんライダー（僕入れて4人のおっさんズ）と一緒になって、バイク談義に花を咲かせている。聞いてると「ネモケンネタ」と「片岡義男」。おっさんやなー！（笑）
関東からの多摩ナンバー。H-Dダイナ、スポーツスター、Z900Rで僕よりひと回り上くらいの先輩方。

「今日風、ヤバかったよね」
「やばいやばい、一車線くらい飛ばされたもん」
「東北も雪降ったらしいよ」
「マージーでー？」

「あの〜、3人でツーリングですか？良いですね」
「えぇ、あ、バイク？どちらから？」
「東京です。僕も東北行こうかと思ってたんですけどね、ちょっとヤバそうだから」
「だめだめ、やばいやばい。やめて正解ですよ」
「ですよねー」
「明日は？フェリー？」
「そうですね。和歌山行って、串本でテント張ろうかと」
「おお、それは気合い入ってる」

とか他愛もない話をして、先輩方々は股間にパンタオルやりながら退場。残された僕は悠々と湯船を独占して「たまんね〜」と独り言ちる。僕もパンタオルやりながら退場（笑）。

で、こう！

こうの

こう！

生酒は「朝日山」。刺し身と煮付けときたら頼まずにいられない。

おかず二品とご飯、味噌汁、香の物がついてこれが夕飯のスタンダードメニュー。もちろん単品で追加もできる。でももう充分。すごくシンプルで、オシャレ感皆無のこの食事。泣けるほど旨い。こういうのでいい。

 

部屋に戻って寝落ち。

 

 

自宅（東京）〜魚と貝のうまい店 旅館玉川（愛知県田原市）　走行距離：370km