『ガレリアは究極のピザを目指しています。』
サイトにはこの言葉。
”究極”なんてなかなか言い切れるものではない。
僕が初めてガレリアを知ったのは、とあるピザ職人のブログからだ。イタリアナポリの名店でピッツァイオーロとして修行していた彼は、日本に帰国した際の粉の灰分や水について、ガレリアの店主に意見を求めた。このメールのやりとりをガレリアの店主が公開して、僕はそれを読んだのだが、二人の職人の見えない火花が散るような何とも濃い内容のものだった。究極を謳うだけの研究や、弛まぬ努力が文章からは感じられた。
それ以来、いつか食べたいと思っていた大阪は梅田のピッツェリア、ガレリア梅田店。GWの奥様の帰郷をかねて、ついにその日が来た。
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ガレリアでは江別製粉の「はるゆたか」が使われていることも興味深かった。江別製粉のものは生産量も少なく、とても希少らしい。
僕も手に入るはるゆたか100%を試したことはあるのだが、正直なところあまり印象が良くなかった。僕の下手くそピッツァと同列で語るのもなんだけど、そこを差し引いても特に特徴のない粉だと思った。江別製粉のものは違うのだろうか。
12時を回ったちょうどお昼時、混み合う店内になんとか空いた1席に滑り込んだ。その後は外まで並んでたから良いタイミングである。
メニューを持って店員のお姉さんが説明にきてくれたのだが、結局これを頼むといくらになるのか、全然わからない。ピッツァ、前菜、ドリンク、ドルチェがセットになるコースを二つお願いしたのだけど、選ぶ料理によって基本の価格設定から金額がプラスされる。
白ワインをデキャンタでもらい、1つはホットコーヒーにして、前菜は自家製ソーセージと焼き野菜に変更。なんてことになると、金額設定はもはやチンプンカンプンなのだった。まあいいか。今日は食べたいものを頼もう。ちなみに水はセルフなのだがデトックスウォーターで、とても爽やか。
厨房は壁で仕切られていて、この手の店には珍しく窯が見えない。ひとつの売りでもある店内栽培のバジルは、ぱっと見単なる頭上の観葉植物のようで主張もなく、知らない人にはこれが食しているバジルであることはわからないだろう。
先に運ばれてきた白ワインを飲みながら、料理がくるのを待つ。
まずはセットのサラダ。
ボリューム良し、鮮度良し、ドレッシング良しで文句なし。うまい。セットにありがちな”セットサラダ感”が全然なくて、単品料理で通用する。のっけからレベルが高い。
続いて追加料金にした「自家製ソーセージ(サルシッチャ?)と焼き野菜」の前菜が来たのだが、勢い込んで食べてしまって写真がない。これも野菜が秀逸。サルシッチャも良いけど野菜の旨味が勝る。
はい来た。もちろんマルゲリータである。
小さすぎず大きすぎず、ひとり食べ切りのサイズ感。
いざ、頬張る。
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あーやっばい。クッソうめえ。
なんだよこの粉ー。おコゲさんやばいよー。すんげえ香ばしいよー。これがはるゆたかなのかよー。
きゅーきょく。良いと思う。言って良いと思うよ。
続いて、「サラダピッツァ」。
ド直球で珍しいヤツ。これはサラダが落ちてしまわないように4等分でくる。細かな配慮。
実食!
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あーやべー。
クッソうめえ。
野菜がさあ、もうさ、「生地も野菜だもんね」って言葉が出ちゃうくらい合ってるのよ。動物いらんのよ。なかなかですよ、この満足感たるや。
奥様も大絶賛。
ピッツァ食べて「健康的だなあ」って思えること。この凄さ。ここに究極があるのかも。
ドルチェも文句なく美味い。
コーヒーもたまらなく美味い。
参ったなーもう。
あとは店員さん(バイト?)の接客がもうちょいキビキビして上質なら、何も言うことありません。たぶん、これまでで一番美味いピッツァ食べちゃったなと思う。料金は二人で6,100円。思ったより安い。至極満足である。
それからもうひとつの驚き。
トイレに立った際、厨房を覗いたのだけれど、薪窯じゃなくてガス窯だった!(穿った見方をすれば、だから見せないのかしら)。ガス窯のピッツァは美味しく焼けない、なんてことは全く全然ないんだけど、薪窯だと思い込んでたので新鮮な驚き。
ガスかー、すっげえなあ。無意味な希望が見えた。