今、ナポリの若いピッツァ職人たちの間で、現代風ピッツァの新しい流れがきているという。「ピッツァ・コンテンポラーネア」
この言葉を知ったのはつい先日のこと。
浅学菲才の僕でも、ナポリピッツァはある程度伝統的な食だと思っているが、伝統を踏襲した上でまだ新しい製法をあみ出すとは、どんだけ旨いもん作りたいんだよナポリ人。感服いたします。伝統的であればあるほど、変化を受け入れるのは容易くない。虎屋が羊羹の作り方変えてきたようなもんだよね(違う?)
ピッツァ・コンテンポラーネア提唱の中心人物が、爺ちゃんの代からのピッツァ職人であるヴィンチェンツォ・カプアーノ氏。あなたすごいねー。
カプート社からもそれに適した粉を出すということは、一過性の流れではないということがわかる。「雲」という意味のヌーヴォラという新しい小麦粉を使って、デカ縁で軽い焼き上がりのピッツァになるという。
レシピを見ると、これまでのオーセンティックな製法とはいろいろな点で異なっていて、最終的な生地の水分量は70%にも。レシピを知ったところで生地の扱いは容易ではないな。僕は普段カプートを使っていないし、これからも使う予定はないけれど、どんなもんなのかヌーヴォラを少し仕入れてみた。ニワカの僕が説明するよりご興味のある向きは動画をどうぞ。
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それに刺激を受けて、というわけでは全くないけれど、小麦粉を何種類か揃えてブレンドも含め、最近いろいろとテストしている。あくまで国産小麦のみで、コンテンポラーネアでもなく従来製法だけど。
種類ごとに何回にも分けて手ごねするので結構大変。何時間もこねてます(笑)。
結論としては「やっぱり粉って大事」という至極当たり前の結果に。確認作業ですな。配合割合もいいところに落ち着いたので、当面これでいきましょう。
だけれども、実際営業してみたら、生地について大変かつ重要なことはもっと他にあった。ある意味美味しい生地は慣れと努力で作ることができるけど、それだけでは足りないということを営業の中で知ったね。それが何かは数日間営業してみるとすぐにわかります(笑)。
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