瀬戸内トリエンナーレをかけ足で回った。フェリーの関係で今回は女木島、豊島、犬島のみ。
豊島美術館に入ると自我がスーッと意識の底に落ちていって、脈がゆっくりになる感覚。それから胎内で守られてるような安心感に包まれる。冷たい床にペッタリと一体になって2時間近く眠る。寝ちゃって良い美術館ってなんだ。美術館そのものが「母型」という作品なんです。お母さんの胎内に帰れるのです。そりゃ寝るよね。
かたや横尾忠則の豊島横尾館では、生と死と性愛が爆発。ありていに言えば芸術は爆発だ。男根を示す煙突の内壁に13,000枚の滝の写真が貼られている。それは精液を表現してるのだと知って、結局、人は皆エロいんだなと思った。

トリエンナーレのあとは、牛窓の同級生が営むピッツェリアに行く。同級生がそのまた友達を呼んで同い年の集いに。誕生日占いで大盛り上がり。僕と同じ誕生日には美輪明宏と瀬戸内寂聴がいて神妙な気持ちになる。子供達も大勢加わって、野っ原みたいな庭でトランポリンをやる。ハマる面白さ。備前焼の作家さんとも仲良くなって大皿を一枚購入。我が家で一番高価な皿となったがすごく気に入っている。食事するうえで器ってすごく大事だから。これで僕のピッツァの味も2割増し。

9月になって世間様の夏休みが終わる。だけど僕の夏はまだ終わらない。むしろこれからなんである。北海道ツーリングまであと2週間を切る。今回はパッキングを全て刷新した。サドルバッグはORTLIEB MOTO、メインはENDURISTANのLサイズをを2段積み。ちょっと大荷物。2段目をLかMか迷って結局Lに。大は小を兼ねる精神がもたげてしまう。まだまだ人生の達人にはなれんな。

今のところの行きたいリスト：
厚岸の牡蠣、天気が良ければ襟裳岬、納沙布岬。多和平、野付半島と知床、サロマ湖船長の家で蟹。富良野なら星に手が届くキャンプ場で渓流釣り。トマムで雲海も見たい。
なるべく行ってない場所に行きたいんだけど被らせるあたり、人生の達人にはなれん。

「インスタ映え」にアサヒカメラが怒りの一撃！ギラギラした風景写真はもう要らない。
この「レタッチしすぎの写真」は、一体何が表現されているのかと考えちゃう。撮影者のこうあって欲しいという色彩なのか。でも、その希望はどこからやってきたものなのか。まあ、「ウケるから」という理由だけなのかもしれないけど。
僕はレタッチという作業を仕事として20年以上やってきたけれど、その画が嘘か真かなんて、この際どうだっていいんだ。夢から覚めさせたら駄目ってこと。あと、良いものを知らな過ぎるってこと。まあそういう写真が跋扈することに僕は怒りなんて覚えないし、そもそもこういう事を語っちゃうこと自体がちょっと恥ずかしい。

仕事といえば、部署移動する以前の部下たちが軒並み辞めていく。総勢5人。中には最後の砦みたいな人も。昨日今日入った新人じゃなくて社歴20年にもなる人が辞めていくんだから、かなり由々しき事態。会社側はどう考えるのか。なにも考えないのか。それが企業というものなのか。

ウインクというものをされた覚えがなくて、それは実在する仕草なのかと思ったら、4歳になる姪っ子がウインクしてた。なかなかキュンとなる可愛さ。年齢を重ねるごとにウインクする機会というのは減るのだろうか。皆んながもっとウインクする世の中になっても良いな。