御岳山林道

 

一日のうち8時間ぐらいはオートバイのことを考えている。
でもそんなことは誰にも悟られまい。僕は「いい年」の大人ですからね。

金曜の仕事帰り、地図を広げたりネットを徘徊したりして行く先を探すも、結局定まらぬまま寝落ち。翌朝、からっぽになった体力の水瓶に少しずつ力が戻ってくると、寝ぼけた脳みその重い滑車を回し、交感神経に電気を流す。WRのエンジンをかけて、自宅を出る午前11時。

向かったのは埼玉県の御岳山林道。懲りずにまた秩父。比較的長いダート14km。やっぱり少しでも長いのを走りたい。高速に乗ってキャブの調子をみようかとも思ったが、気が進まなくてやめた。R299から芦ケ久保で少し休憩、R140に入り県道37号へ。御岳山林道起点。すでにケツが痛いがようやく未舗装路スタート。

凹凸を避けたり時に迎え入れたりしながら、ライン取りするのは実に楽しい。どこを通るかを瞬時に決めて駆け抜けていく。ひとつクリアすればその次、その次と。その連続だけど同じ路面はない。視野を広くとる。下半身をリズミカルに。アドレナリンが放出する。少し荒れてるくらいが好きだけど、荒れ過ぎている必要はない。


僕は以前、ひとりで入り込んだとある林道でバイクを水没させた。「これはバイクを捨てるしかないか」と覚悟した。そこはほとんど廃道化していて、進入禁止だった。自分の技量を買い被って無理をするとこういう目にあう。幸運にも通りかかったXRのお兄さんに救助を求めたが、それ以来ひとりの時は「バイク壊さず無事帰る」を標語に林道へ向かう。つまり無理はしない。でもたまに、複数で行ってちょっと無茶したい時もあるよね。あれはあれで楽しいから。

御岳山林道は無理する必要もなく、かといって退屈すぎるわけでもなく、程良く楽しめた。寝坊しなければ周辺の林道にも足を伸ばしたいところだがまた今度。結局キャブセッティングがどう転んだかはわからない。そこもまた今度。

 

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