山ちゃんと行く千葉林道

【林道柚ノ木線~淵ヶ沢奥米線~高山線~横尾線~大幡線~引き返し~大山線】 

僕をオフロードの泥沼に引き込んだ山ちゃんと、久しぶりに林道へ。千葉の林道は短いものばかりと思い込んでいたけれど、柚ノ木線はうまく繋げば走りごたえのあるロング林道だった。ところどころ出現するつなぎの舗装路も、程よいリエゾン区間と思えば気にならない。舗装路も含めておそらくは、20km以上楽しめたのではないかと思う。

キンキンに冬の空気が張りつめた朝、休眠中だった山ちゃんのWR250Fを起こす。
彼も僕と同じ’05年式に乗っていたのだが、転居だのいろいろあって、バイク屋に預けっぱなしになっていた。恐らくは僕が耳元で「たまには林道にでも行こう」と囁き続けていたのが功を奏したのだと思う。最近になってWRを復活させた。

セルは勢い良く回るが、なかなかエンジンがかからない。10分くらいアレコレやって、ようやくアクラポビッチのマフラーエンドから、強烈な破裂音とともにエンジンが目覚めた。走り始めこそブリブリとくすぶっていたが、一度抜けてしまえば快調だった。上総一ノ宮から鴨川方面に向け、山道を南下。
乾いた冬の空気、ほとんど車のない峠道、温かい日差し。気温は低かったが気持ちが良かった。誰かと走るのも久しぶりのことだ。林道柚ノ木線を目指し、僕らは海沿いへ出た。

鴨川を越えて再び内陸に入り、ほとんど迷うことなく林道の起点に辿り着けた。
反対側から出てきたところだろうか、ひとりのライダーが停まっていたので、会釈してからいざ入線。すぐにダートは始まった。

入って間もなく少し開けたスペースが出現して、そこにはちょっとしたヒルクライムやコースが出来ていた。これは遊ばない手はない。僕たちは坂を駆け上がったり、刺さりそうな下りにわーわー言いながら、久しぶりのお山を楽しんだ。




彼のWRを借りて乗ってみる。
もとは同じマシンなのだが、なにせ僕のはツーリングバイクとしてダルな方向に振っている。あらためて乗り比べてまったく驚いた。

まずは重さが全然違う。一番の理由はビッグタンクのせいだが、でかいライトに換えてフロントヘビーだし、キャリアと荷物満載の箱が付いてる。加えて減速比は4.0→3.36まで落としているから、すっかり牙は抜け落ちている。羊の皮どころか養豚だな。かたやあるべき姿のレーサーには、チタン製のアクラポビッチが加えられ、余計なものは剥ぎ落とされていた。軽い、ツキが良い。これほどか。やっぱ軽いって正義だな。こんなお山の時は全部戻しても良いかもしれない。どれだけお山遊びに行くか疑問だけど。

そうこうしていると、入口にいたソロライダーも入ってきてしばしの談笑。
彼の黒いWR250Rはすでに泥を浴びていて、ひとっ走りした跡が伺える。大宮から来たというから気合いが入っている。後ろに付かせてもらって良いかと聞かれたので、では一緒に走りましょうとなって、3台で林道の奥に進んだ。
いくつかある分岐で彼の誘導があったお陰で、かなり長い距離をつなげられた。重戦車となった僕のWRでも、普通の林道程度なら重さも気にならない。自作のアルミトップケースが振動に耐えられるかの実証もかねていたけど、これもまったく問題なかった。

林道大幡線のみ電流ゲートで引き返したが、周辺の林道を巻き込んでくねくねと走り続け、最後は県道88号に出て終了。
鴨川近辺の外房寄りから入線し、かなり内房寄りまで走ってきたことになるのだからお腹いっぱい。林道には満足したが、朝からほとんど何も食べてなかったと気づく。WR250R氏と別れ、いすみ豚のリベンジを胸に源氏食堂に急行するも、予想通り閉店。あわよくば精肉部門でお土産をという目論みも、完全にシャッターが締まっていて撃沈した。

今年最後のツーリングは、楽しいロング林道で大満足であった。久しぶりに少しハードに動いたせいか、帰って見たら右のフロントサスからオイル漏れ。うう、シール昇天。

 

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