ウレル!自作ラリーメーター

mater

Door of Adventure まであと10日。ふた月ほど前に、参加申し込みにYOYOさんにお邪魔した。

「コマ図とか、やったことないんですよ」
「そりゃまぁ普通はね、ないよね」

それもそうだ。こんなものクルクル回して走ることなど、日常ではあまりない。
コマ図とはラリーで用いられる簡素化した地図で、ロール状に巻き取りながら長い道程を読み進めていく。必ずしも巻き取る必要はなく、めくるでも折りたたむでも良いのだが、トータル200kmともなるとかなりの長さになるので、巻いていくのが効率的なのである。

もちろん専用の巻き取り装置も売ってはいるが、膝から崩れ落ちるほど高価で手がでない。年に一回、使うかどうかというものだけに、自分で作ってしまうサンデーラリーストが大半だ。構造そのものも、一端から一端まで紙を巻き取るだけという単純なものなので、タッパーに穴あけて巻き取り棒を何本か通せば、それなりに出来てしまうのである。

IMG_7280

僕としても当然自作するつもりで、材料を揃えたりぼんやりと構造を考えたりしてた。
市販のタッパーウェアを使えば箱をいちから作る必要もなく、かつ丈夫で適していることは充分わかっている。でも弁当箱ぶら下げて走るのは最後の手段として、せっかくなので少しこだわってみようと思った。それで、DOAが型紙をオープンにしている「DENDAN」をベースに作ることにした。

IMG_7204

まず初めに買ったのは0.3mmのアルミ板だったが、結局これは使わなかった。
コケた時、曲がらない強度か曲がっても戻る柔軟性のどちらかが必要だと考えた。薄いアルミ板はそのどちらも乏しい。そう考えると材料選びはなかなか奥が深かった。
切った貼ったが容易で曲げ加工もできて、なるべく軽い素材が良い。100均のまな板(つまりポリプロピレン)で作成してる人がいて、それは弱すぎるだろうと思ったが、今考えればそれなりに適した材料だと思う。

IMG_7207

普通のアクリル板(0.5mm)を切り出した。切るのはもちろん問題ないが、曲げがうまくいかなかった。割れるのだ。薄く切れ込みを入れて慎重に曲げると、パキッと嫌な音をたてた。熱を加えながら曲げれば良いことはわかったが、どうやって熱するかがわからない。接着もなんか違うなと思った。

ふとペットボトルの水が目に入って、これならと思った。ペットボトルはかなり柔軟性がある。ホームセンターで「サンデーPET0.5mm」を買ってくる。また型通りに切り出してからカッターの背で溝を入れ、慎重に曲げた。どうにかなりそう。細い面の曲げは綺麗な角が出せないが、それでも割れることなく何とか形になった。

IMG_7232

側面を3Mの強力両面テープで貼って箱状にすると、それなりに強度も出た。念のため底板は二重にして、荒隠しと補強も兼ねてカーボン調のシートを貼る。箱ができてしまえば第一関門はクリア。

IMG_7237

4mmの長ボルトをグラインダーでカットして、アルミのパイプに通す。

IMG_7241

ガイド用と巻き取り用の軸を4本通し、要所をダブルナットで固定しておおまかな形ができた。

IMG_7248

巻き取りの連結には「タミヤの楽しい工作シリーズ」ラダーチェーン&スプロケットを使う。

IMG_7256

え?チェーン組むの?

IMG_7261

・・・・

 

DENDANはモーターを使っての電動式となっていたが、面倒になってとりあえず手動式にする。低速ギアモーターは買ってあったのだが、配線とかスイッチとか諸々めんどくさい。電動式でも万が一不動になった場合を考えて、巻き取り用のノブは付けるつもりでいた。

そして完成したのがこちら。

 

IMG_7262

IMG_7264

IMG_7277

IMG_7270

う、売れる。我ながら見惚れる出来栄え。
これに防水用のパッキンを挟んで、透明の蓋をセットすれば完成。
でも試しに紙を巻いてクルクルしてみたら、送り出し量が多くて案外億劫。これ、頻繁にクルクルしてると結構な負担になる。なるほど、電動にする意味もわかるな。モーターの取り付けは今からでもできるので、当日まで改良点を練っていこうと思う。不安材料はナットの緩み、クルクルできなくなるとツライ。ネジロックで固定してしまおう。

 

大変満足いく出来なのだけれど、でも僕は知っている。
こういう凝ったものに限ってすぐ壊れる定説・・・

 

 

 

カテゴリー: WR

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。