テイケイキカキ

今季一番の寒さかもしれんな。

まだ早いと抗ってはみたものの、石油ストーブ着火。我慢しても誰も褒めちゃくれんしね。
こんな寒い夜は、和服の似合うママがいるスナックに行って、安ウィスキーを頼んで、「どう、ママ。景気は?」「いいわけないじゃない」とか言いながら、BGMに流れる「越冬つばめ」でもしんみり聞きたいもんだが、僕の住む街にスナックがあるのかさえ知らない。

2014年の初夏にセローを買って、5年が過ぎる。購入してからの走行距離は1万8千キロ。
うちのセローは1985年式の初期型で、ついこないだ生誕30周年と書いた気がするが、すでに35年になるんだな。消耗品やオイルを換える程度で乗りっぱなし。
ツーリングはもちろん、買い物によし。都内散策によし。林道によし。まさにオールラウンダーとして活躍している。少々くたびれてはいるが、気のおけない相棒である。

いつものようにオイル交換をして、ずいぶん換えてなかったプラグも新しくする。

ふとキャブを見ると随分と汚れている。汚れを指ですくって匂いを嗅いでみると、ガソリン臭。ガレージがいつも、ほのかにガソリンくさいのはこのせいか。これまで調子は良かったので敢えて手をつけなかったけれど、いい機会なのでオーバーホールしてみるか。

セロー225の中でも、初期型のみに採用されている強制開閉キャブ。以降は負圧式になる。このキャブが一体、どこのなんていう代物なのかまったく知らなかった。キャブボディには「MADE IN JAPAN」の文字と見慣れない円形のロゴ。よく見ると「TK」と書いてある。

マニホールドのバンドを緩めて、かなり無理矢理キャブを引き抜く。フレームとの余裕もなくて知恵の輪状態。初期型のマニホールドジョイントは胴長の専用品で、これがすでにディスコンなので壊すと目も当てられない。古いゴム部品は脆いのであまり触りたくないのだけれど、まだ弾力もあったので極力負担をかけないように変形させて、どうにかキャブを外す。相当汚い。

あんまり見たことないキャブ。トップキャップを外してみると、スロットルバルブが無駄にメカニカルな構造で上下することがわかる。誇らしげな強制開閉。でも横に小さなダイアフラムがある。ナニコレ?

フロート室を開けてガソリンを抜き、ジェット類を外す。メインジェットには不思議な樹脂キャップが付いてるし、フロートピンは圧入されていて簡単に抜けない。面白いなあ。

メインジェット、パイロットスクリューを外して、パイロットジェットに力を込めると、なんとなく嫌な予感。「あーこれ、馬鹿力で締めてあるじゃん」ナメそうな予感がして深追いはせず。そもそも調子は悪くないので。

ある程度バラしてキャブクリーナーをぶっかける。ドロドロの溶剤がトレーに溜まる。
ホース類はカチカチに硬化して、パキン!と折れる(笑)。すべて新しく交換。よし、綺麗になったぞ。エアを吹いて乾燥させてから、もとどおり組み始める。

パイロットスクリューの戻し量を計ってなくて。マニュアルを探しまくってようやく2と1/2±1/2の表記を見つける。一度いっぱいまで締め込んでから、緩めていくと手に伝わるグニュリ感。あー嫌だー。そのまま緩めて外すと、ジェットのゴムリングが粉々に砕けて下に落ちる。だから古いゴムは。

今日はここまでとしてパーツを発注せねば。

パーツリストを見ると「6.パイロットスクリュセット」アッシーかよ。

仕方ない、1,600円で発注。一緒にトップキャップとフロート室のガスケットも頼む。部品が出るだけありがたいか。

部品を待ってる間、このキャブが何者なのか調べてみた。
テイケイ気化器株式会社の「TKキャブ」ということが判明。有名ですか?わたくし全然知らんのですけど。トヨタ系の傘下で、二輪ではヤマハ、スズキ、カワサキ、ハーレー(!)に採用されてるとか。あと芝刈り機にも。

パーツが届いたので慎重に組み付ける。戻し量はSMどおり2と1/2。ガスケットを換えて蓋をして、また元の場所にお戻りいただく。

寒いけど晴れた休日、キックを何度か踏んでエンジン始動。暖気してクラッチを繋ぎ走り出す。無駄なノイズが減って凄くスムーズになったみたい。ほんのわずかにトルク感が落ちたか。少し薄くなったのかしら。まあでもメンドーなのでこのままでいいや。

冷たく澄んだ空気の中、贔屓のラーメン屋までパタパタと走る。

 

 

 

 

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