これまでで最低の見た目で、これまでで最高の味になったピッツァ

家じゅうの粉を使い果たして、二子玉川高島屋の富澤商店まで買い出し。どれにしようか品定めして、以下の3点をチョイス。

  1.  はるゆたかブレンド(北海道:江別製粉)
  2.  ルスティカ(フランス・北米他)
  3.  カプートサッコロッソ00番(イタリア)

カプートはいつも通り。
はるゆたかは以前、ブレンドではない「はるゆたか100%」表記のものを買ったんだけど、正直あまり特徴のない粉で物足りなかった。今回買ったのは「はるゆたかブレンド」なんだけど、注目すべきは「江別製粉」であること。

江別製粉のはるゆたかといえば、これまで食ったピッツァの中で、頭ひとつ抜けて美味いと言い切れる、大阪梅田のガレリアが使用する粉である。もっとも、ガレリアで使われるのは「江別製粉のはるゆたか100%」という希少な小麦粉を独自ルートで入手しているらしいので、これはおいそれと手に入らない。以前買ったはるゆたか100%は、江別製粉のものではなかった。

「100%」を優先して選んだのだが、ふと「江別製粉」があの美味さの肝なのではないかと。

早速帰って作ってみよう。と思ったら、あると思ってたホシノ天然酵母が切れていた。仕方なく近所の自然食品を扱う店で聞いてみたら、「ホシノ天然酵母は無いけど白神こだま酵母ならあるよ」と。

聞いたことないしドライだし、金額も2,200円ほどしたので躊躇ったけど、店の親父がやたら美味いと勧めてくるし、奥様もどうせパンにも使うから買ってみようということでお買い上げ。

種起こしがいらないと書いてあるけど奥様が少し調べてみたら、数分でも発酵させた方が断然美味いという情報を得て、水で溶いて15分ほど発酵器に入れる。で、以下のレシピで手ごねスタート。

・はるゆたかブレンド 200g
・水 110cc
・塩 3g
・白神こだま酵母 1g+水少々

こね始めこそ国産粉特有の固さがあったけど、20分を過ぎると急にシルキーになった。

まだだね。

きっちり30分こね上げて、滑らかになったところで濡れ布巾をかけて1時間休ませる。ちょーーーっと軟らかすぎるかも。酵母を溶いたぶん加水率が高かったか。

1時間後に二等分して番重に入れ、7〜8時間発酵する。

最近、どうも発酵させると生地がダレる。過発酵気味なのか水分量が多いのか、はたまた酵母のせいなのか、ペターっとして粘り気が強く、番重から崩さぬに取ることができないほど。この日は発酵時間も長くなってしまい、ダレダレ感は見るからに明らか。案の定カレーナンみたいに崩れまくってどうにかロースターに入れて焼いた。全く期待できず。

1枚目、趣向を変えてシーザーサラダピッツァ。
しかしひどいね(笑)

カッターで切り分けてひと口頬張る。

 

「・・・・・」

「え?」

「ん?」

 

「これさあ、美味いんじゃないの?」
「美味しいよね」
「形は悪いけどね、美味い」
「これ、今までで一番美味くない?」
「美味い美味い」

なにせ生地が美味い。こんなに失敗してるのに不思議なほど。カプートのように濃くもなく、かといって淡白で物足りないわけでもない。さっぱりしてるけどちゃんと粉の味があって食べ飽きない。日本人向きとはまさに。

2枚目(見た目は三枚目)、マルゲリータ。これもひどい(笑)。

でも、やっぱりうまーい!!

「ホント美味い、美味いよ」

江別製粉なのか、白神こだま酵母なのか、その両方なのか、よくわからないけどある種理想としてた味。電気ロースターでここまで美味いんだから、窯なら人に食べさせられるレベルかも。なんか見えたかも。

この組み合わせでレシピを見直して、完成度を上げるぞな!

 

白神こだま酵母:粉に対して2%(200gなら4g)を3倍のぬるま湯で溶いて5分待つ

次回レシピ(湿度が高いので加水率を下げてみる)
・はるゆたかブレンド 200g
・水 90cc
・塩 3g
・白神こだま酵母 4g+水12g

 

 

 

オレ、迷うことなかれ

マンチズで同級生と出会ってからピッツァ熱が再燃し、書いてなかったけどあれから何度か焼いている。

初めてドライのビール酵母も試してみて、『サフドライイースト以上、ホシノ天然酵母未満』という感想を持った。やっぱり酵母は生タイプの方が何かと良い気がする。雑味はないし、風味というか優しさがワンランク上。マンチズがお勧めする「自家製レーズン酵母」はさらにそれを上回るかもしれない。いつか試してみたい。

さて、今のところホシノ天然酵母が最良との判断で、酵母を仕込んで生地をこねる。相変わらずの手ごね。うちでは奥様と2枚しか食べないので充分対応できるが、今後もある程度先を考えるならミキサーの入手も考えては、とは師匠からのアドバイス。スパイラルかダブルアーム型になるが、まあ小型の100Vで中古のスパイラルでもあれば検討するかも。むしろ焼きをどうにかしたい。

単に旨いピッツァが食いたいのであれば、やまもんさんが購入された「roccbox」とか、それは無理でも「Uuni3」なんかを買ってしまうという方法が手っ取り早いのだが、実はそれだと自分の目指す方向とは違うのである。何がどう違うかはいつか機会があれば書くとして、簡易ピザオーブンは僕の欲するところではなかった。

では他に方法があるのかと言えば、めぼしい解決策は浮かばない。都内の借家住まいでは庭に石窯建てるわけにもいかないし(そもそも庭がない)、あいも変わらず家電であるピザロースターで焼き続けるしかなかった。

前回メモしたレシピで。分量を少し減らして小さめに。
・カプート 140g はるゆたか 60g 計200g
・水 110cc
・塩 3g
・ホシノ天然酵母 14g

マルゲリータと

ベーコンとしめじのピッツァ。

若干の過発酵。
マルゲリータは破けてしまって失敗。

生地の感じはいつもと変わらず。
いつもこの感じ。
なんだか満足できない頭打ち感。

でも、焼成以外問題がないかと言えば、まだ全然そんなことない。発酵も生地の管理も伸ばしもまだまだである。窯がどうこういう前にやるべきことがあるな。

 

「とにかく焼き続けること」今は師匠の教えを守ろう。

 

 

 

マンチズピッツェリア 〜瀬戸内の幸せを呼ぶピッツァ

岡山県瀬戸内市に牛窓という小さな街があって、マンチズピッツェリアはそんな海沿いののどかな街にひっそりとあるピザ屋である。古民家をリノベーションした住居兼店舗で、ご夫婦2人で営まれている。

ずっと行きたかったマンチズに、GWのロングツーリングに日程を組んで向かった。その辺の詳細は姉妹サイトに書いたので、こちらではピッツァについて。

お店の真ん中には一枚板の長テーブルがドーンと渡されていて、初めましての客同士でもコミュニケーションがはかれる仕様。それも良いな、とマンチズならでは緩やかな時間が思わせる。牛窓の雰囲気も相まって居心地の良さはハンパじゃない。

ピッツァは常に10種類くらいあって種類は豊富。ランチセットはドリンク付きや前菜付きといくつか選べるようになっている。ピッツァに前菜とドリンクを付けて+500円。全体的に料金は安すぎてちょっと心配になる。クアトロフォルマッジが1,200円とか見たことない。(今後少し値上げする予定です)

この優しさが伝わるだろうか。
食材は基本的に地産品で、できるだけ身体に良いものを選んでいる。有機野菜や無農薬野菜を、お客が無理なく食べられるであろう価格帯で提供する。

僕が店にいる間も、近所の奥様がスナップエンドウを差し入れに来た。ピッツァと物々交換なのだそうだ。なにその豊かな暮らし。

窯は薪窯で、メタル系カスタム。すんごいカッコいい。2人ともいわゆるタイル貼りのよくあるナポリ窯があまり好きではないらしく(ちょっとわかる)このような形に仕上がった。お店ももちろん、全て手作りという驚きのスキル。4年かかったというからのんびり屋さんにもほどがある(笑)。

「オリーブマルゲリータ&自家製ベーコンと野菜」のハーフ&ハーフ。

ハーフ&ハーフはやはりいろいろ食べたい欲求を満たしてくれる、嬉しいサービスである。マルゲリータは基準になるので必ず頼む。ベーコンと野菜は店主のお勧めとのことでお願いした。

まず「嫌な味」が微塵もしない。食材へのこだわりだと思う。生地も薄くパリふわ。コルニチョーネも香ばしくうまい。優しいー。

本当に驚いたことに、店主(奥様)と僕が小学校の同級生だったことが発覚し、ピッツァの味を冷静に味わえるのか不安だったが、期待どおり、期待以上に旨かった。店主2人の優しさがそのまま入ってるピッツァ。

それ以来、僕のピッツァの師匠として、いろんな事を教えてもらっている。同級生と知って遠慮なし(笑)。また必ず再訪を誓う店である。

 

 

 

 

RUBBER TRAMP ピッツァ作り体験

少し前のこと。
DUCATIスクランブラーのイベントに、千葉の「RUBBER TRAMP」のフードトラックが来てピッツァ作り体験をやった。プロの手ほどきを受ける機会などそうない。もちろん参加する。以下備忘録的に。

まず生地はもちろん仕込み済み。お姉さんが番重からスケッパーでとって、前の台に置いてくれるところからスタート。この工程はわりとセンシティブなので、未経験だと生地を崩してしまう。

一人ずつあてがわれた生地を、粉の入ったタッパーに入れて手離れを良くする。余計な粉をはらって台に置く。「生地は女性の肌を扱うように丁寧にですよー」とお姉さん。お子ちゃまには難しいな。

それからこれは初見だったのだけど、両手の指をやぐらを組むようにクロスさせて、その状態で生地を押し伸ばす。中央から空気を逃がすように、グッグと体重かけて伸ばす。

指、クロスさせてみたけどちょっとやりづらい。途中からは普通に指の平で伸ばした。ごめんなさい。綺麗な円形になるように成形しつつ、穴が開かないように薄くする。隣のお兄さんは苦労してて、形がカレーナンみたいになってた。僕のを見て「え!?うまいですね」と驚いている。そうだよな。僕も今では普通に伸ばせるけど、最初はイビツになった。上達はしてるわけだ。
そこから更に生地を持ち上げて指全体で薄くしていく。お姉さんのやり方は生地の下に両手入れて、指を広げながら伸ばす方式。

ここで生地の感想。

まず柔らかさや状態がベスト。いざ使う時にこの状態で出せる技術が素晴らしく、一番知りたいところでもある。温度管理であるのか、冷蔵技術であるのか、とにかく時間毎に変化していくであろう生地を、ベストタイミングで使えること。これぞプロだなと思った。

素人が生地を扱うのだから、当然手際なんて良くない。生地の表面は乾燥するし、少ない手数で決められないから何度も生地を触る。伸ばしを終えるまでにもかなりの時間が経過している。

僕はいつも、素早く仕上げなきゃいけないと気持ちが急くし、最短の手数を目指しているのだけれど、でもこの生地は目に見えて劣化しなかった気がする。もちろん表面は乾燥して正月の鏡餅のようにヒビ割れるんだけど、焼成後にその影響はなかった。充分うまかった。

前組がマルゲリータだったので期待したんだけど、順番的なものなのかサラミ、ミートボール、シュレッドチーズというとアメリカンピザみたいなトッピングに変わってちょっと残念。

ソースは2種類あって、通常のトマトソースともう1つはミートソース?みたいな感じだった。「こっちのソースを乗せてください」と言われミートを塗る。

窯はガス窯で「I・G・A」の刻印があり、真っ赤でキュートな窯。

流石に焼きは店主の担当で、トッピングした生地をパーラーにスライドさせ窯へ入れた。

 

2分待って焼き上がり。ピザカッターが手渡されサクッと6等分する。嫁とDUCATI関係者にもお裾分けして、一切れガブッと頬張る。

う、うまい・・・予想してたよりうまい。やっぱり生地の出来が良いんだなあ。お見それしました。

 

 

 

1年2ヶ月ぶりのピッツァ作り再開

なつかしい痛みだわ ずっと前に忘れていた でもあなたをこねた時 時間だけ後戻りしたの

左手の甲を骨折してからすっかり立ち止まってしまったスイートメモリーズ。だって痛くてこねられないもん。そのまま本職の方が忙しくなってきて、さらに部署移動した先が楽しくなってきちゃって、ピッツァとの距離は広がるばかり。
たたでさえ不特定少数(笑)の訪問しかなかったこの場所に、今さら誰も興味ないと思うけど良いんです。自分の備忘録のために。

ふと思った。「またピッツァ作ろ」
あの頃ほど没頭できないかもしれないけど、楽しんで作ればいいじゃない。
金曜日に天然酵母を仕込んで24時間発酵し、冷蔵庫で数時間寝かせる。酵母の発酵する、少し酸のある懐かしい匂い。ああ、酵母が生きてる。日曜日の午前中に生地をこねて、番重でじっくり発酵させる。レシピをすっかり忘れているので過去メモを見ながら。以下の通り。

・カプートサッコロッソ 220g(2枚分)
・水 130cc
・塩 3g
・ホシノ天然酵母生種 17g

ナポリピッツァの基本に立ち返り4種類の材料のみで。
手ごね30分、ぎゅっぎゅと力を込めてこねる。拳が痛くなる。あらためて大変な作業だなと思う。今日は気温も上がってるし発酵も進みそうだな、とか思いながらひたすらこね続ける。

濡れ布巾をかぶせて1時間生地を休ませてから、ふたつに分けて丸める。生地は女性の肌に触れるように優しくだった。粉をふった番重において7〜8時間発酵。気温、時間、分量、いずれも少し変わっただけで結果に影響する。

トッピングの材料も全て買い直す。以前はこだわり抜いて選んでいたが、ちょっと気を緩めて市販の「ピザソース」なるものを買ってみる。チーズも近所のスーパーに普通にあるモッツァレラと、シュレッドチーズ、パルメザン。チキンと葱のピッツァを作ろうと思って、出来合いのスモークチキンを買う。リハビリだしね、手を抜く寛容さも必要。

夜帰宅して番重を開けるととても良い膨らみ加減。頃合いだ、思わず嬉しくなる。
洗濯したり風呂に入ったりしてたら時間が経ってしまい、生地が少しダレる。ようやく材料をセッティングして、打ち台を出し、ピザロースター「FPM-160」のスイッチを入れプレヒートする。

スケッパーで生地を出すと、かなり柔らかくて変形してしまう。うーん、ダレる以前にレシピを見直す必要あるかも。水か、酵母量を少し減らしてみるか。市販のピザソースを塗ってモッツァレラをちぎり、バジルを乗せて焼き器へ。

マルゲリータ。

ああうん、美味しいな。家で食べるなら充分美味しい。
でもなあ、もっと美味いピッツァ知ってるからなあ。市販のピザソースはやっぱり味が濃くて、不味くないけどコレジャナイ感。次回はサンマルツァーノのトマトソース使おう。

スモークチキンと下仁田ねぎ。

こっちの生地はさらに柔らかく、サイズもちょっと大きいな。220gだとスモールで3枚取ってもいいかも。もうホントに柔らかくて簡単に伸びる。気をつけないと破れてしまう。味は悪くなんだけど、これではちょっとまずい。一切れ頬張る。うんうん、悪くないけどまだまだだなあ。市販のチキンの相性もイマイチか。
この辺りが家電調理器の限界なのかもしれないけど、また作ろう。うまいピッツァ目指して。

 

<次回レシピ>

・サッコロッソ 160g、はるゆたか 40g 計200g(2枚分)
・水 110cc
・塩 3g
・天然酵母 14g(もしくはビール酵母試す)