ピッツァ雑感

飽きもせず週に1〜2回はピッツァを焼いています。

一回に作る枚数は4〜8枚くらい。もっとたくさん仕込んでたくさん焼きたいのですが、食べる方がさすがに飽きてきました。でもようやく打率が上がってきたというか、及第点と思えるものが焼けるようになってきました。

自家製酵母も順調に醗酵してくれてます。
オイルコーティングされていないオーガニックレーズンを使っていますが、活性が高すぎて蓋を開けた瞬間、何度か噴出させました。人が心地よく居られるこの時期は、おそらくピッツァにとってもいい季節なのです。

ピッツァはいろんな可能性を秘めていると思うのです。
ナポリピッツァの生地は、水、小麦粉、塩、イースト、この4つだけで作るという決まりがあるのですが、こないだ目にした本には真っ黒な生地のピッツァが載っていました。おそらくイカ墨を生地に練りこんでいるようです。イカ墨を具材にしたピッツァはつい先日いただく機会がありましたが、黒い生地はそれ以上のインパクトがありました。他にも、米粉を使った生地なども載っていました。

これらのピッツァを邪道と切り捨てるのは簡単。ですが、僕はそうは思いません。だって、面白いじゃない。美味しかったら別にいいじゃない。僕はイタリアに傾倒してるわけでもなんでもないので、真のナポリピッツァである必要なんて、ほんの少しはあるけどあんまりない。美味しくなるなら枠なんか飛び越えちゃえよと思っているのです。だから創作ピッツァというものにも好意的ではあるのですが、では、自分が4つ以外の材料を入れるかといえば入れません。なぜか。たいして美味しく出来ないからです。

とあるピッツェリアには「素焼き」というメニューがあります。素焼き。素のまま焼くこと。これは侍のように潔い。
実際には「素焼きと発酵バターと塩」「素焼きと生ハム」というメニューなのですが、まるっきり引き算の方向でかなり自信がないと出せないメニューではないかと。「生地を味わってみやがれ」という店側の気概がうかがえます。是非とも食べてみたい。

クアトロフォルマッジというピッツァがありますが、先日初めて焼いてみました。4種のチーズにはモッツァレラ、パルミジャーノレジャーノ、リコッタ、ゴルゴンゾーラを。

なぜこれまで作らなかったかというと、こんなにチーズばかり乗せなくてもいいんじゃないか、という疑問をどこかに抱えていたからです。このメニューにして元も子もないのですが。

でもどこのピッツェリアにもあるし、人気も高いので作ってみました。クアトロに合わせるために、ライチの木から取れたという蜂蜜を買ってみました。チーズ三昧であるクアトロには、フルーティーでさっぱりとした蜂蜜の方が合う気がして。

ひとくち頬張るとすごいチーズ感。そりゃあそうです。4種類も乗ってんだもの。ゴルゴンゾーラの主張もなかなかのもの。で、ライチ蜂蜜をぐるっとかけてパクリとするとなるほど、チーズのトゲトゲしさがかなり落ち着いて良い感じに。誰が考えたか知りませんが、背徳感あるなと。どうも僕にはToo muchな感じです。でも食べ進めていくうちに、ちょっとクセになる。ワインを合わせると贅沢な気分に。

生地が旨ければ具材なんか何乗せても旨いと、以前は大した考えなく思っていたんですが、意外とそうでもない。生地の旨さは具材との相性で引き立つのだと思うと、ピッツァって面白いなと思うのです。

 

 

 

 

4件のコメント

  1. はじめまして!私もooniを愛用しておりまして検索していたら辿り着きました。

    自家製酵母のピザ生地、とても美味しそうですね!熱量と探究心溢れる文章を読んでいたら私も挑戦してみようと思いました。きっかけをくださりありがとうございます。

    クワトロフォルマッジのtoo much感はとてもよく分かります(笑)少しくどいですよね。。
    私はチーズ系ですとメープルシロップをベースに引き、モッツァレラとゴルゴンゾーラのみをかなり少なめにトッピングして砕いたナッツとブラックペッパーをかけたものを良く作ります。
    デザートピザ寄りの食感ですがワインやスタウトに良く合うので主食後に焼くと楽しいです!

    同志に出会った気持ちになってしまい色々書いてしまいました。。お目汚しでしたら申し訳ありません。
    手作りピザの記事、今後も楽しみにしております!

    1. koiso4さま

      初めまして。駄文を書き散らかしているだけなのですが、同志と思っていただいたり何かのきっかけになれたのでしたら嬉しいです。メープルシロップとナッツとブラックペッパー、聞いただけで美味しそうですね。まさに大人のピッツァ。今度真似させてください(笑)。

      ooniも楽しいですよね。今後は薪窯をメインに使いたいと思って今いろいろと動いております。お互い楽しみながら作りましょう!お目汚しなどではもちろんありませんので、また覗いていただけると小躍りして喜びます。コメントありがとうございます!

      1. 薪窯ですか!ピザ設備の到達点ですね!

        ooniではガスユニット、木製ペレット両方使うのですが味やニュアンスの面では木製ペレットの方が数段上に仕上がるので、薪で焼き上げた場合どれほどの差が出るのか大変興味深いです。

        樹種や乾燥具合でも全く違う仕上がりになりそうですし、想像しただけでも楽しいですね!

        新しい挑戦の記事も楽しみにしております。また覗かせてください。

        1. koiso4さま

          ペレットお使いなんですね。やはりガスとは違いますか。仕上がりの違いを楽しみながら作るのも、ピザの良いところかもしれませんね。同じように作っても毎回同じようになりませんし(笑)。コメントありがとうございます、また覗いてみてくださいね。

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