チーズを考える その1

ピッツァにチーズは切れない関係である。

チーズを使わないピッツァももちろんある。真のナポリピッツァと呼べるのは、本来マルゲリータとマリナーラの2種類だけなのだが、そのひとつマリナーラはトマトソース、ニンニク、オレガノだけのシンプルなピッツァである。

シンプルゆえ「マリナーラを食べればその店の力量がわかる」というように、寿司屋の玉みたいな位置づけのそれではあるが(違うか)、トマトの酸味とチーズのコクとの相性は、誰しもが頷けるところではないかと思う。

これまでのピッツァ作りには、セルロースの含まれないドイツのステッペンシュレッドを主に使ってきた。それはそれで伸びも良いし美味しいけれど、ちょっと塩気が強いのと、熟成なのでアメリカンピザのような印象になる。もう少しミルク感があってフレッシュなものと考えると、やはりモッツァレラが良い。

ピッツァに使うチーズの選定は、これもう作り手の好み以外ない。例えばモッツァレラとひとくちに言っても、乳牛もあれば水牛もあるし、山羊のモッツァレラだってある(本来は水牛らしい)。フレッシュもあれば冷凍だってある。なのでいくつか買ってみた。

・ミケランジェロ モッツァレラ バッカ 125g
これは普通の牛乳から作られたフレッシュモッツァレラ。「バッカ」は牛、モッツァレラ・ブッファラといえば水牛。もちろん水牛の方がお高い。

・ブリミ モッツァレラピゼリア(冷凍) 1kg
興味のあった「冷凍モッツァレラ」。これは半解凍して10等分(100g)ずつ切り分け、使う分だけ出してあとは冷凍保存する。どれだけフレッシュの旨味に迫れるのか、まだ使ってないけど楽しみ。冷凍モッツァレラは数種類あるけど、これがミルク感ありとの情報を得てチョイス。伸びはあまりないらしい。当然フレッシュよりグラム単価は安い。

・ゴルゴンゾーラ ピカンテ
これは林檎煮と合わせるつもりで、試しに買ってみた青カビチーズ。あまり好んでは食べない。

・パルミジャーノ・レッジャーノ(粉)
パルメザンチーズ。今まで使ってなかったけど、あらゆるピッツァにまぶそう。

 

早速作る。今回は4枚分。2枚を冷凍保存してみようという試み。

粉 440g(はるゆたか310g:カプート130g)
水 260cc
塩 6g
イースト 1g
オリーブオイル 小さじ1弱

ミケランジェロのフレッシュモッツァレラを使ったマルゲリータ

食べ感は多少「モキモキ」してる。伸びは控えめ。フレッシュらしくさっぱりで主張しすぎない。僕は好きだけど、奥様はもともとモッツァレラをあまり好まないこともあって、まあまあかなといった感じ。伸びるのが好きらしい。次回はブリミの冷凍を試す。

林檎とゴルゴンゾーラのピッツァ

林檎はバターと白ワインでかるく煮てから。ゴルゴンゾーラのピリッとくるスパイシーさと、林檎の甘みが良く合うと思ったが、痛恨の失敗はトマトソースをのせたこと。この場合やっぱトマトは入れないビアンカとするのが正解だろう。酸味と甘みと青カビのクセでなんだかよくわからんバランスに。奥様からも大不評(笑)。勉強しまーす。

後日冷凍した2枚を焼いてみた。食べられないことはないけど、アルナシで言えばアル寄りのナシ。

 

 

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